ある朝、ゲストハウス庵(いおり)大阪 に当日宿泊予約が入り、予約されたご本人から電話もありました。
「今、まだ関空(関西空港)におるんですけど…」という、コテコテの大阪弁の中年男性の声です。
空港からお問い合わせというケースは以前もありました。
ほんの数か月前に宿泊された、アメリカから帰国されたサッカー選手の20代男性と同じです。このたびの中年男性も海外から日本に帰国され、PCR検査を受けて、数日間の隔離先を求めてのお問い合わせでした。
空港からはご自身でレンタカーを運転してゲストハウス庵までやってこられました。
お部屋にご案内して、私が英会話レッスンを行っている時間があり、その間はお世話いたしかねる旨をお伝えしようと「今日○○時から英会話レッスンをやってまして…」と言い始めたところ、
「いやー私ね、12年ほど海外で過ごしてたから、英語は大丈夫ですわ。」と仰いました。 レッスンをお勧めされると思われたようです…。😅
なんでも、お勤め先の海外駐在員としてイスラエルにお住まいだったそうです!
その前は、インドネシアやシンガポールに駐在されていたそうです。
海外赴任をされるより前に日本人の方とご結婚されていて、奥様を日本に残して12年だそうです…。また、今後はタイに赴任の予定だそうです。
世界中がコロナ禍に見舞われた去年と今年をこの方はイスラエルで過ごされ、イスラエルのロックダウンを経験され、イスラエルで新型コロナウイルスのワクチン接種もされたとのこと。ロックダウンというものがどんなものなのかを語ってくださいました。文字通り家に閉じ込められたような感じで、食糧の買い出し以外はどこへも行けなかったそうです。庶民の出入りを警察が監視していたそうです。
その政策の是非について、その方は「国民性から、そういうやり方にしないと効かない。日本のように自発性に訴えるようなことは通用しない。」と仰っていました。
また、シンガポールなどでのビジネスを通してその方が肌で感じたのは、「日本は遅れている」ということでした。「日本の経済の成長がストップしてしまっている。」「今後はインドネシア、シンガポール、タイが高度経済成長を果たすだろう」と言っておられました。
一方で、日本人とユダヤ人の違いや共通点についても語ってくださいました。日本人とユダヤ人が同じルーツであるとする説を肯定もしないし否定もしないとし、東洋での日本と西洋でのユダヤ人は、それぞれの範疇の中で異端であるという点においては共通するものがある、との見方をされていました。
いや~、実に興味深い。
おっと、こうしてこの方が話してくださったことを書き連ねていくと、全然【隔離】じゃないじゃないか、と思われそうですが、しかしこの方、ご滞在中は一日のほとんどをお部屋から出ることなく過ごされていました。たまに食糧の買い出しなどでお部屋から出てこられた際に、こうしたお話を聞かせてくださったのでした。
しかも、一日二回ほど、当局からビデオ通話が来るそうで、ちゃんと隔離先に滞在していることを報告するシステムになっているそうです!
食糧の買い出し先のスーパーマーケットから戻ってこられたその方、
ゲストハウス庵にお酒の差し入れをくださり、さらに、最後の夜には庵Tシャツもご購入されました!
3泊4日の滞在を終えて、チェックアウトされるときに、
「用が無くてもまた泊まりに来ます~!」と言ってくださいました!
はい、またお越しください!!
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