ゲストハウス庵(いおり)大阪 に、岐阜の男性が宿泊されました!
「インターンで約一週間お世話になります。」と事前に連絡をくださったこの男性、インターンということはお仕事で来られたのかと思いきや、チェックイン時に記入していただくフォームの職業欄には「学生」と書かれていました。
以前はお仕事をされていたのが、木工の仕事をしたくて林業や木工旋盤について学ぶ専門学校に入ったそうです。今年度卒業されるそうで、その後の就職先が大阪府松原市にある木工旋盤の会社に決まっていて、そこにインターンとして約一週間通われるとのことでした。
松原市の木工旋盤と聞いて、私はすぐに思い当たる所があり、その会社の名前を聞いたところ、やはり私の存じ上げている会社でした。というのも、以前、移転する前のゲストハウス庵に宿泊された別のゲストさんも同じ会社に行かれるというご縁で宿泊されたのでした。
そこは木工旋盤教室として、工房、教室、機材の販売をされている所で、この方の場合はそこに就職されるのではなく、この工房のワークショップに参加するためにはるばる山口県から来られていました。
さて、この岐阜から来られた男性は、最初チェックインされたときには丸メガネをかけておられ、その丸メガネに髭を蓄えた風貌はまるでジョニー・デップ!
その後、客室にお通しして、しばらくして当館の甚平に着替えられ、メガネも外し、束ねていた長髪を下ろした姿は小栗旬!
そんなイケメンさん、現在の専門学校に通い始める前は保育士をされていたそうです!
さらに、専門学校のある岐阜に移るまでは地元横浜にお住まいで、横浜からオートバイや原付バイクで関東一帯を訪れていたそうです!彼いわく、「バイク(オートバイ)で高速(道路)を走ってずっと同じ景色なのより、原付で下の道を行く方が楽しいんですよね。」とのこと。原付バイクで群馬県高崎市の少林山達磨寺まで行ったり、御朱印集めをしていたこともあったり、あるときどこかへ行こうと思い立ち、Googleマップを開いて適当に指が当たった場所に行こうと決めて、オートバイで岩手県遠野に行ったこともあるそうです!!
なんという決め方でしょう!!
それを聞いて私が思い出さずにいられなかったのは、寺尾聰の「喜望峰」という曲です!その中に「世界地図 壁に貼り 行方はピン投げて決めるのさ」という一節があるのです!まさにこのイケメンさんは現代版・寺尾聰ですね!
ちなみに、この「喜望峰」という曲は、有名な「ルビーの指輪」と同じアルバムに入っている曲で、裏拍のリズムがカッコいい、レゲエとファンクを融合させたような名曲です!寺尾聰さんも横浜出身のようですね。
さらにこの方、オートバイで車に撥ねられたことがあるそうで、その時はくも膜下出血と足の骨が剝き出しになる大怪我を負ったそうです。現在はくも膜下出血からも、足の怪我からも回復していて、走ったり飛んだり跳ねたりできるそうですが、四つん這いになって膝に重心をかけると縫ったところが痛むそうです…。
手術では、膝から足首までの長さのボルトを入れたそうですが、ある程度の期間が経つと骨の回復と成長のためにボルトを抜くそうです。
彼いわく、今まで見た中で一番綺麗だった夕景は、事故直後、病室の窓から見た夕景だったそうです。
くも膜下出血にもなり、生死をさまよったことでしょうに、彼が続けるに「入院生活、なかなか楽しかったです。」と訥々と語ります。😅
「入院生活が長いので看護師さんがだんだん可愛く見えてくるんですよ。」などと余裕を見せてくれました。😅
病室から外を撮影した写真を二枚ほど見せてくれましたが、一見、同じ場所を撮影した、空の色合いが異なる二枚だったので撮影された時間帯が違う写真という程度の印象でしたが、彼が指差して説明してくれて気づいたことに、左の写真には無かったのに、右の写真には高いビルが建っていました。それだけの期間、彼は入院していたということだったのですね。
ゆくゆくは独立して自分の木工の仕事をしたいとのことで、ただビジネスとして木工に従事したいのではなく、子供にも大人にも木工、ひいては木を通していろいろ学んだり感じたりしてほしいという想いをお持ちだそうです。私はこの方から「木育(もくいく)」という言葉を学びました。
当館をチェックアウトされた日、その足で三重県にあるVISONという施設に向かわれました。ここVISONも木育に取り組まれているそうです!
楽しい一週間をありがとうございました!🏍
P.S. この方とは関係ない余談ですが、この方との談話を通して少林山達磨寺をネット検索して、私個人にとって驚きだったのが、以前当館に宿泊された、当時89歳のとっても元気な男性がこの近くのご出身でした。その後も何回か手書きのお手紙をくださるので住所が思い出されたのでした。
さらに、私は達磨寺に行ったことはありませんが、そこのダルマをひとつ持っています。これは私がゲストハウス庵を開業する前、広島の英会話スクールに勤務していたのですが、そのスクールを退職する直前に、達磨寺に行ってきたという生徒様がお土産にくださったものでした。ゲストハウス開業と共にそのダルマを大阪に持って来て、ゲストハウス庵のラウンジに飾っています。まだ片目しか塗っていませんが、そろそろもう片方の目も塗りつぶしてもいいかも知れません。小さな街の小さなゲストハウスですが、夢は思い描いたのとは違う形で叶うのかも知れません。
VISON
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