「大阪のゲストハウスは、ホテルに対してどういった対策をしていくべきだと思いますか?」
と、突然の質問を真面目な面持ちでしてきたのは、和歌山在住の台湾人留学生でした。
大阪市内の知人に会いに和歌山から来たとのことで、ゲストハウス庵(いおり)大阪 に宿泊されました。当館に二泊された間、他のゲストさんとお話しされたり、庵オーナーと飲んだり、いろいろな話しをしてくださいました。二晩とも、ラウンジではみんなでつまむためにポテチを振る舞ってくださりもしました。台湾に何度か行ったことがあるという日本人ゲストさんとも会話が盛り上がっていました。👍
台湾で4年間の兵役を終えてすぐ日本に来て、和歌山の日本語学校に通い始めて1年だそうです。日本に来る前は日本語を勉強していなかったそうで、日本語知識ゼロの状態で来日して、1年で日本語をしっかり話せていたのには驚きました。やはり、知らない単語があったり、発音が少し違ったりといったところはありますが、十分、日本語で会話ができるレベルでした。「おかげさまで」といった日本語独特の敬語(?)もしくは世間語(?)や、「タメ口(ぐち)」「めっちゃ」とったスラングも駆使していました! やはり地道な努力をしているようで、聞きかじった日本語の単語や表現を逐一スマートフォンにメモしていました。
また、日本語学校では彼がクラスで一番優秀らしく、他のクラスメートの人たちは中国人同士、ベトナム人同士、フィリピン人同士、と、みんなそれぞれの国の人たち同士でグループになって過ごしていて、日本語の上達が遅いそうです。その分、彼の担任の日本語の先生である日本人の方も、他のクラスメートに話すときよりも彼に話すときの方が日本語のレベルを上げて話すそうです!✊
来年の春に日本語学校を卒業した後は大阪市内でホテルの専門学校に行き、その後は日本のホテルに就職したいそうです。そこで、冒頭の質問です。これはホテルの就職の面接で聞かれる質問らしく、私の意見を聞いてみたとのことでした。
ちなみに私の回答は、「何もしなくていい。」でした。
「ホテルのようなサービスやプライバシーを求める人はホテルを選ぶし、ゲストハウスのような低料金やそこでの人との交流を求める人はゲストハウスを選ぶ。だから特に対策は必要ない。」と答えました。
それには納得してくれましたが、ホテルに就職したいという彼がゲストハウス庵で他のゲストさんや庵オーナーと団欒しているのが私には可笑しく思えてきました。真面目な彼をさらに悩ませてしまったかも知れません(笑)。
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