• GUEST HOUSE IOLY 庵 OSAKA

ひょうきんな照明さん



玄関のドアを開けてお出迎えすると、茶色いサングラスをかけて旅行カバンを肩にかける形で手に持った男性が立っていました。なにやらファンキーな人が来たぞ、と思いながらお通ししましたが、サングラスを外したら、とても温和な、やや垂れ目な、優しそうなお顔の方でした。


チェックイン・シートを記入していただく間にウェルカム・ドリンクをお出しするのですが、この方はウェルカム・ドリンクのメニューを見て日本酒を注文されました。

メニューには、普段用意している藤井寺の地酒を記載しているのですが、その日はそれを切らしていて、藤井寺と同じ南河内にある河内長野市の日本酒を用意していました。


「すみません、メニューに書いている日本酒を切らしていまして…」

と言いながら河内長野の日本酒を出すと、それを見たゲストさんが

「天野酒ですね!」

と、瓶を見て銘柄を言い当てました!

なんと、

「私、出身が河内長野でして、毎日、天野酒造さんの前の道を通って通学してました!」

とのことでした!


普段、藤井寺に宿泊されるゲストさんに地元のお酒を味わっていただこうと思って藤井寺の藤本酒造さんのお酒を置いているのですが、この方には河内長野の地酒が出身地のお酒ということで、ウェルカム・ドリンクどころかウェルカム・バック・ドリンク(おかえりドリンク)になったようです!😆


河内長野市は、大阪府知事の吉村知事の出身地でもあり、河内長野から藤井寺まではやや距離がありますが、吉村知事は高校時代に、電車通学で藤井寺市の近くの河内松原市の生野高校に通っていたそうです。生野高校というのは名門校らしく、このゲストさんは

「私は中学生の頃は松原市に住んでいて、生野高校の隣の中学校に行ってました。うちの中学校から生野高校に行くような頭のいいヤツはいませんでしたね~。」と、自虐的な話しをにこやかにしてくださいました。🍵


さて、この方、ご出身は河内長野市とのことですが、現在は東京にお住まいです。藤井寺にあるゲストハウス庵に投宿された経緯を伺ったところ、ヘルニア手術に来られたとのことでした。

ヘルニア…。

腰が悪いのに遠路はるばる東京から大阪まで手術を受けるために来られたようです…。

なぜ東京でなくこちらで手術を?と伺うと、「○○病院で手術を受けるためです。」と、病院名を教えてくださったのですが、なるほど、その病院の名前がこのゲストさんの苗字と同じでした。親戚の方の病院に行くというご縁だったようです。


チェックイン・シートの職業の欄には「自由業」と。

「『自由業』と『自営業』ってどう違うんですか?」と聞いてみたところ、

「確かに、自営業みたいなものですが、いろいろやっているので。」とのこと。主に舞台の照明のお仕事をされているそうです!また、照明・舞台関連の講義をされているそうで、大学の先生もされているそうです!!

舞台の照明のお仕事をされてきた中で有名な俳優とお仕事をされたことはありますかとお聞きしたところ、いくつかビッグネームが上がりました。私が今、欠かさず観ている朝ドラ「カムカムエヴリバディ」にも出演されている安達祐実さんの名前もその中にありました!


その後、外出先からこの方が戻ってこられた時に私がギターを弾いていたのを見られて、音楽の話になりました。私はビートルズが大好きですが、この方もビートルズが好きで、かつてはベースを弾いていたそうです。高校時代、ビートルズが好きだったけどメンバーの募集をしていて入ったバンドでは日本のロック・バンドのコピー・バンドだったそうで、大きめのフェンダー・ベースを弾いたそうです。その後、やはりビートルズ、やはりポール・マッカートニー、ということでバイオリン・ベースを入手され、ひと回りサイズが小さいので「手が小さい僕でもフレットに手が届きました~!」と、またまた自虐的に笑いを提供してくださいました!☺


ポール・マッカートニーのベース・プレイがお好きとのことでしたので、ビートルズのどの曲のベースがお好きかと尋ねると、'I Saw Her Standing There' との答えが。これは意外でした…。'Something' でも 'Rain' でもなく 'Michelle' でも 'Taxman' でもなく 'I Saw Her Standing There' のベースだそうです。☕ ちょっと、この曲を聴き直してみようかと思います…。


また、この方の生徒さんというかお弟子さんというか、この方が一緒に仕事をされている舞台のお仕事の若手の女性がいて、この女性が何か重いテーマの舞台のBGMを選曲された時のことを話してくださいました。舞台が始まる前の、観客が座席に歩いていく時のBGMにトム・ウェイツの 'Ol' 55' を使ったというセンスに、このゲストさんが痛く感銘を受けたそうです。この方はトム・ウェイツもとてもお好きだそうで、自身のお葬式にはトム・ウェイツを流してほしいとさえ言われていました。


チェックアウトの朝も、コーヒーをお出しして少しお話しして、お見送りしました。

「また来られたらその時はギターとベースでセッションしましょう!」と言うと、

「いえ、今は全然弾けませんよ!練習しとかないと、ですね!」と苦笑されました。☺

またお越しください!!🎸


ちなみに、冒頭で触れた藤井寺唯一の酒造、藤本酒造さんが、2022年3月31日を持って閉店されました…。非常に残念です。🍶



藤本酒造さんのお酒です。😢

閲覧数:23回0件のコメント

最新記事

すべて表示